平凡な憂の非日常
「でも、2本しかないやん。

もうちょい、こうてきてぇや」


「僕が?

行くわけないだろ!」


「えぇ~!

これだけじゃ足りないで?」


「だったら、自分で買いに行ったらいいだろ」


「いやや!

だって、ウチが行ったら鍵かけるつもりやろ?」


(………良い案だな)


「絶対にウチは、行かへんで!

お金なら出すし、こうてきてぇや~」


財布から諭吉を出し頭をかるく下げながら、僕に渡してきた。


(金出せばいいって問題じゃねー

お前と酒なんか飲むつもりないわ!!)


って声高々と言えたら、いいのに……


僕はトボトボとコンビニに歩きながら、そう思った。
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