俺はヘタレなお試し彼氏。
でも…1つだけ変わったことがある。


俺が…高梨を好きだということ。


付き合いはじめてからすぐに俺は高梨に惹かれていった。


今や高梨よりも気持ちが大きいかもしれないくらい…。



「なぁ。未だに高梨に気持ち言ってねぇのか?」


俺と高梨の関係を唯一知る友達、賢が言った。


ちなみに賢も同じ大学だ。


「もうあれから1年だし…言うタイミングもないっつーか…」


「…おまえヘタ…「ヘタレで悪かったな!でも…」


半年くらいずっと言おうとして言えなかった。


ずっと彼女の証になるものも準備してるのに…。


「でもじゃねえよ。高梨はずっとちゃんとした完輔の答えを待ってんだぞ?」


賢は決して怒鳴りつけたわけでもなく、普通のボリュームで静かに言っただけ。


それでも賢の言葉には重みが感じられた。


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