別れの時
「佳苗せんぱーい」

廊下から大きな声で私を呼んでいるのはテニス部の一年生、前田友梨だ。

「何か用?」

「私、修二先輩とおつきあいすることになったんですっ。先輩の代わりに、精一杯尽くしますからっ」

「そう、それはよかったわね」

「はいっ。では。」
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