極甘Story
ユッチは、昔からお母さんと2人
で暮していた。

だけど、今になってお父さんが家に訪れて、
一緒に暮らしたいと頼んできたらしい。

それをすんなりと受けるわけではなかった。
でも、お父さんの熱心さが伝わったと、
ユッチは言っていた。

「・・よ、よかったじゃ、ん・・。」

「・・う、うんッ!」

ユッチとあたしは、
泣きそうだった。でも、泣かなかった。

「いつ引っ越すの?」

「今週の金曜日。」

今日は火曜日だ。

嘘でしょ・・。そんなにも早く
旅立ってしまうなんて・・・。

我慢していた涙が、
こぼれ落ちた。
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