イジメ~微笑み【中編】
休み時間。
トモ子が教室に入って来たとき、
「お、女優のお帰りだ~」
イジメグループの一員である、コトミが声を上げた。同時に湧き上がる嫌な笑い声。
「でも、あんなののどこがいいんだろねー?」「いや、今は色んな需要があるらしいよー?きっとマニアからしたらたまらないんじゃね?」「どんなマニアだよ。ブスロリ女子高生マニア?」「ギャハハ、そいつの顔見てみてー!」
聞きたくないのだが、気になって耳を傾けてしまう。
トモ子は相変わらず、そんなこと聞こえないように振舞っている。
私は胸が苦しくなった。
しかし、何もしてあげることはできなかった。