転勤族妻の冒険~迷える狼ホストと子羊ちゃんの恋~
「ーーねぇ、キミ……キミーーシュウ君よねーーー?
生きてる?大丈夫?」
「ーーーーうぅーー」
「大丈夫?腕、血、出てるよ…足も、切れてるじゃない……救急車、呼ぶね!しっかりするんだよ!」
あたしは、荷物を道にドサッと置いて
バックから携帯を取り出して
番号を押そうとしたら…
「まって…待ってください…」
「…え?」
「救急車、呼ばないで…そんな、大したこと、ないから…」
そう言って、体を起こし始めたから、あたしは、思わず、肩を支えた。