あの日の夕日が優しかったので
・・・・・・
こんな後味の悪い日から
もうどれほどたっただろう。
クラスの雰囲気に徐々に慣れ始めた僕に
いまだ「友達」はいない。
(まぁ)
理由は僕が一番わかっている。
まず、話しかけられても反応できない。
友達という存在から遠ざかっていた僕は
なぜだろう、出そうと思った声は届く手前で
喉の奥につまってしまうのだ。
なんとか笑顔でごまかそうとしても、それがひきつってる
もんだからたまったもんじゃない。
それどころか、笑顔を作るのもアホらしくなってきた
僕はただ無表情で、冷たい目で、相手を見下しているような。
そんな態度をだしてしまう、らしい。
いや、僕に話しかけた人の顔が一瞬こわばるの
だから相当なものなのだろう。
自分から話しかけてみようと何度も試みたが
どうも、うまくいかないのだ。
こうして僕の
「友達をたくさん作って
毎日遊んでやる」
という目標は
その意志は
転校何日目かで、いとも簡単に
達成できないことを悟ったのだ。