あの日の夕日が優しかったので
写真部
外をのぞくとサッカー部やテニス部が
せわしなく動き回っていた。
片付けをするものや顔を洗っているもの
手を振りあうものたち。
教室に下校のチャイムが
鳴り響く。
急いで教室を出れば
あとから教師にくどくど
言われる心配はない。
そういえば、
「春って何部なの。」
「写真部。」
「しゃしんぶ?」
「うん。」
「写真部なんてあったけ。」
「うん。」
あーそうかなるほど。
春の首にカメラがかかって
いたのはそうゆうことか。
そういえば春に出会った時の
あの白い光。
あれはカメラのフラッシュだったのか。
冷静に考えればわかることなのだが
あの時はそうとう呆然としていたらしい。