高飛車女と副会長
私はどこか遠くを見つめたまま、口だけ開いた。

「…残る。」

「あ、そう。」

てかいつまでいんだよ。
いつまでも、ドアの方でつっ立っている亮也にだんだんイライラしてくる。

「てかいつまでいんの。さっさと帰れよ」

言いたい事は言う。
これ定義。

亮也はうーんと、うなってチラッと私を見た。

「何。」

「嫌。何でもない。そっか。お前霧さん待たなきゃいけないもんな。」

「……。」

「じゃあな。」 バタン。

何。あの意味深な口調。
< 21 / 50 >

この作品をシェア

pagetop