高飛車女と副会長
喧嘩なら喜んで買ってあげる。

口でも喧嘩でも負けない。
今まで、そうやって生きてきた。

男は私の言いなりだし、勝手にむらがってくる。

今まで何度、醜い女子の喧嘩に付き合わされてきたか。

……。遅い。

付き人、霧をおとなしく待っていた私だが、一向に現れない。

何をしてんだ、バカ霧。

私は、しばらく身動き一つもせずに瞳を閉じていたが、すぐに目を開けた。

待ってらんない。帰る。

そう思い立って、私は白いソファーの上に置いておいたカバンを肩にかけ、颯爽と生徒会室を出た。

廊下は静まりかえっていて、普段もこの位静かだったらいいのに。と、やかましいのが大嫌いな私は強く願った。

コツコツと自分の足音だけが響く。

霧を探すつもりはなかった。このまま真っ直ぐ家に帰ってやる。

そう思って角を曲がった所で奴に出会った。
< 23 / 50 >

この作品をシェア

pagetop