高飛車女と副会長
普通から変身
「おいっ。まだ怒ってんのかよ。」
広いリビングに、色っぽい声が響く。
俺はしかめっ面のまま、ソファーの上であぐらをかき、無言の時間を過ごしていた。
時刻は7時過ぎ。
広く、真っ白なキッチンで中野は黒いエプロンを着て、夕食の準備をしていた。
ほんの15分前までは、意地を張り、
「俺だって料理位はできる。見てろや。」
と、強気な発言をして、包丁を握っていたがこのザマだ。
玉ねぎに目をやられ、止まらない涙を押さえながらニンジンを切る。
中野は、おぼつかない俺の手元をそわそわしながら見ていた。
そして最後の極めつけは、炒める時。
なめんな、と余裕をこいてフライパンを握ったが数秒後…
「いっ!!あっつ!ギャー!!」
油を入れすぎて、あまりに荒っぽい俺の炒め方に、料理の神様が怒ったらしく、俺は飛んでくる油に、ものすごい攻撃を受けた。
案の定、中野は激怒。箸を取り上げキッチンから追い出された。
「だから言ったろ!!部屋のすみで縮まってろ、このへたれ!!」
で、今にいたる。
せっかくの一人暮らし、二人暮らしか。
でも親のいない空間で、心地良かったのは確かだ。
人が料理している姿を見るのは何年振りだっけ。
そう思うと、近くで見ずにはいられなかった。
広いリビングに、色っぽい声が響く。
俺はしかめっ面のまま、ソファーの上であぐらをかき、無言の時間を過ごしていた。
時刻は7時過ぎ。
広く、真っ白なキッチンで中野は黒いエプロンを着て、夕食の準備をしていた。
ほんの15分前までは、意地を張り、
「俺だって料理位はできる。見てろや。」
と、強気な発言をして、包丁を握っていたがこのザマだ。
玉ねぎに目をやられ、止まらない涙を押さえながらニンジンを切る。
中野は、おぼつかない俺の手元をそわそわしながら見ていた。
そして最後の極めつけは、炒める時。
なめんな、と余裕をこいてフライパンを握ったが数秒後…
「いっ!!あっつ!ギャー!!」
油を入れすぎて、あまりに荒っぽい俺の炒め方に、料理の神様が怒ったらしく、俺は飛んでくる油に、ものすごい攻撃を受けた。
案の定、中野は激怒。箸を取り上げキッチンから追い出された。
「だから言ったろ!!部屋のすみで縮まってろ、このへたれ!!」
で、今にいたる。
せっかくの一人暮らし、二人暮らしか。
でも親のいない空間で、心地良かったのは確かだ。
人が料理している姿を見るのは何年振りだっけ。
そう思うと、近くで見ずにはいられなかった。