高飛車女と副会長
「何か言ったか?」

能天気な坊っちゃんの態度に、中野は呆れた。

何だその間の抜けた顔は。
これから自分の身に起こる事を想定もしていない顔。
生徒会長が見たら殴るだろうな。絶対。

苦笑いを浮かべる。

「どっちが幸せか、比べんだよ。」

そう言っても、未だ?という顔。どついてやりたくなる。

「意味不明。」

坊っちゃんは一言でバッサリ片付けて、雑誌に目を落とした。

はぁ。しらねぇぞ。

ため息をついて、後ろ髪をかく。

ま、同じ奴を取り合いになるのは避けたいな。

そう思った。
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