恋文【短編】

「何してんだ、お前」

びっくりして大声出すと、

先生も慌てて耳を塞いだ。


「ホントに、今日は何なんだ」

先生は図書館に私を入れると

椅子に座らせた。

「今日の授業だって、いつにもましてぼーっとしてるし」

いつもなら反発しているところだけど、

今日はいつにもまして緊張で授業が聞けなかった。

私はさっさと自分の使命を終わらすべく

例のものをずいっと先生に差し出した。
< 10 / 21 >

この作品をシェア

pagetop