Honey★Love
手繋ぐってこと…?
あたしがもたもたしていると、
「はやく〜」
と、おぐりんが急かす。
『…うんっ』
あたしは勇気を振り絞って
おぐりんの手を握った。
おぐりんの手は大きくて
男っぽくて…あったかかった。
帰り道を歩いていると
おぐりんが「あ!」と何かを
思い出すようにあたしの方を向いた。
あたしの頭には『?』が
いっぱいだった。
「あのさ!北川」
おぐりんが歩く足を止めて
あたしの前に立った。
同時にあたしの足も止まる。
『おぐりん?』
あたしが聞き返すと、
おぐりんは頬を膨らませて
怒った素振りを見せた。
「おぐりんは駄目、
これからは愁平だかんね」
名前のこと…?
あたしは黙って頷いた。
それを見ておぐりんがにっこり笑う。