可愛い彼女と不良な彼氏


「なんで…?」


まりなさんは信じられないとでも言うような顔をしていた。


「当たり前だろ。

俺らが別れるはずねーんだ。

俺は昔とはちげーんだよ。

舞香を傷つけやがって…

今度舞香に手出したらお前が生きてるかわかんねえな。」


その言葉を聞いた瞬間、まりなさんは泣きそうな顔をして走ってどこかへ消えていった。


「もう、会うことはねえだろうけど、もし会ったら言え。」


「…だめ。」


「何がだめなんだ?」


翔は優しい声で聞いてくる。


「女の子殴ったりしちゃだめ。

殺すなんてもっとだめ。

私から離れて行かないで。」


何故か泣きそうになった。

翔ならまりなさんを殺ったりしても可笑しくないって思っちゃったから。


「そうだな…ごめん。」


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