怪盗ブログ
時計を見て、改めて1時間経ったことを確認する。
十星がまだ起きてこない。
くしゃみをする十星の姿を思い出した。
「……」
少し、様子を見てこようか。
あたしは部屋を出て、寝室へ向かった。
静かにドアを開けてみると、十星は寝息を立てていた。
中に入り、ベッドの横に立って顔を覗き込む。
顔色は普通、かな。
特に具合が悪そうには見えない。
念のため、額に手を当ててみる。
熱もなさそう。
もう少し寝かせておこう。
あたしは寝室を後にして、あの本だらけの部屋に戻った。