怪盗ブログ
十星侵入
大貴はすぐに会沢藤五郎に連絡し、既に到着していた井乃月による警備が始まった。
人数は10人ほどだった。
「あたしたちって何もしなくていいのかな?」
「何もって……千夏は腕治ってないこと忘れてないか?」
「それは分かってるけど、少しなら動けるし。人数少ないから心配で」
あたしだって初めてきたこの家で迷ってしまったのに、井乃月が警備の最中迷ってしまわないか不安だった。
「千夏は動くなよ。いざとなったら俺が動くから。おまえは狙われてるかもしれないんだからな」
それも腑に落ちない。
あたしが目的なら、学校に戻ってきた時にいくらでも狙えるはずだ。
「動かないよう努力します」
「おまえなぁ……」