怪盗ブログ
暖かな腕の中で泣きながら呟く。


「しばらく、仕事休む……」


「ああ」


「手、治るまで……ごめんね」


「ゆっくり休め」





大貴の胸を濡らしながら、夢のことを思い出していた。

あたしからティアラをとって何処かへ行ってしまう大貴。


ただの夢ならいい。



あたしの不安が見せただけの、ただの夢なら。




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