怪盗ブログ
十星
次の日、あたしは学校へ行った。


右手を骨折していても、左利きのあたしは授業くらい受けられる。


教室に入ると、真っ先に優菜が挨拶をしてくれた。

「千夏おはよー!病院ちゃんと行った?」


「行った行ったー!おはよー」


優菜以外にも、みんな心配して声を掛けてくれる。


嬉しいなあ。


さっさと治して皆を安心させて、仕事も頑張らないと。



「千夏ー、監督が心配してたからさ。昼休みにでも顔出してきなね」


「あー、うん」


監督、変に疑ってこなければいいんだけど。

なんて考えすぎか。
手抜きを疑われて骨折までするなんて、普通あり得ないよね。
大体そんなつもりで骨折したわけじゃないんだし。

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