怪盗ブログ
その日は部活を休んだ。


「あと何日かは休みたい」と監督に伝えると、まだ怪我をして間もないのに何かあってはいけないからとあっさり許してくれた。




どうしよう。

まさかこんな近くに十星がいたなんて。


あの男の狙いがわからないだけに、どうしていいのか判断がつかない。


あたしに一体何の用なの。

ティアラは手に入れたんだから、それでいいじゃない。



あたしは寮へは帰らず、学校から少し離れた場所にある公園で考え込んでいた。


大貴に、言った方がいいかもしれない。


このまま同じ学校に通うだなんて、何をされるかわからない。

腕を折られたときのことを思い出す。



「あたしの、ため……」



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