怪盗ブログ
「学校?」
聞き返す十星。
「あんなこと言われて気付かないわけがないでしょ。高瀬君」
後ろでふっと笑った。
「高瀬君、ねぇ」
「確かめてみる?俺が、その高瀬君と同一人物かどうか」
「そんな必要ない。話を逸らさないで」
「だってさ、顔が違うはずでしょ」
あたしは苛々して十星の手を振り払い、振り返った。
まるで悪意の感じられない微笑みを浮かべて、あたしを見下ろしている。
マスク剥ぎとってやる。
あたしは左手を十星の顔めがけて伸ばした。