怪盗ブログ
外はまだ暗くて、無性に心細くなる。

世界に1人取り残されたみたい。


寂しくて寂しくて、いるはずもないのに大貴の部屋へ行ってみる。



大貴の匂い。


泣きそうになった。

けれど、まるで涙は出なくてもどかしい。


泣いたら楽になれる気がした。



大貴のベッドの上でうずくまる。


「早く帰ってきて」


目を瞑ると、そこには十星がいた。
朝別れたばかりの大貴と、もう随分会っていないような心持ちだった。

あたしは目を開けて朝日が昇るのを待った。
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