怪盗ブログ
車に戻ると、大貴は既に運転席で待っていた。


「ごめん。待った?呼んでくれればいいのに」


「呼びに行ったら、"恋バナ"中だったので気を遣いました」


「……」


心なしか、大貴の顔もニヤついているように見える。


「……どこまで、聞いてたの……」


「俺が初恋ってところまで」

しれっと答える大貴。


最後まで聞いてんじゃん!


「そうだったのかー。初恋ね~」


「うるさい!」


あたしが怒ってみせると笑って車を発進させた。
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