『遠距離恋愛のしかた』
でも…美希は違った…。
美希は…莉央を見た途端…
一目惚れ…。
そっと、私の耳元で、
『…ヤバイよ、渚…。莉央くんに落ちた…。』
そう呟いた。
おしゃべりな美希に、無口な莉央…。
なんだかお似合いじゃん…
この時は本当にそう思った。
『じゃあ…私、莉央くんの車に乗るから…』
美希は私に耳打ちしたと思ったら、さっさと莉央の元へと駆け寄った。
『えっ…?』
どういうこと?
今日、呼ばれて来たはいいけど…
車で来ていたことや、どこに行くのかさえも知らなかった。
そういえば、よく見たらなんだか怖そうな車が二台並んでいる…。