『遠距離恋愛のしかた』
それから…
行き先もわからないまま二台は走りだし…
追い抜いたり…並んで走ったり…
信平は楽しそうで…
私は私で、
美希…うまくやってるかな…なんて気になって…
無意識にチラチラ莉央の車を見るけど、全然わからない。
だってスモーク貼ってて真っ暗…。
なんでこんなに真っ暗なのよ…
どうにかわからないかと、目を凝らして見ていると、
『…そんなに莉央が気になる?』
信平のそんな言葉でハッとした。
『えっ?』
なにそれ?…違うし…
『違うよ…。気になってるのは美希のほう。』
『なんで?』
『美希がね、莉央気になるみたいで…うまくやってるかなぁ〜って…』
『ふーん。』
信平はあまり興味無さそうに相槌をうった。