曇天の先に
光が溢れて


空が一気に黒くなった。
黒い雲が押し寄せて、青空を飲み込んでしまったから。
よくある風景なのに、都会の人たちは大騒ぎする。
「不気味な黒い雲」とか、「異常気象の象徴か!?」だって。
笑っちゃうよな、ホント。


田舎にとっては惠の雨。
晴天で干からびちゃいそうな陽射しの後の雨。
緑の海になった田には、雨が必要なんだ。
しかも、少しだけ暑さが和らぐ気がする。これも結構貴重。


雲が過ぎたら、またすぐに陽は照る。眩しいくらいの青空に、真っ白な雲、緑の広がる田、蝉の声・・・
キャンパスに描かれた画みたいにくっきりとした風景。
俺、夏は嫌いだけど、この瞬間は結構好きかも。


曇天の先イコール眩しい夏。


そんな方式に気付いた、夏の風景。


END

< 1 / 1 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

この作家の他の作品

美しいかな、哀れかな。
麻貴/著

総文字数/1

ミステリー・サスペンス1ページ

表紙を見る
誠実なる白き人
麻貴/著

総文字数/735

ファンタジー1ページ

表紙を見る
風の音、魂の音。
麻貴/著

総文字数/317

ミステリー・サスペンス1ページ

表紙を見る

この作品を見ている人にオススメ

表紙を見る
その扉の向こう側

総文字数/5,829

その他20ページ

表紙を見る
心の詩
Bu-ko/著

総文字数/1,834

その他28ページ

表紙を見る

この作品をシェア

pagetop