ホストVSアタシ
*事情*
アタシは、ある所に来ていた。

ああ、ここは…

アタシが…真垣組に引き取られた時。



―6歳の時―



赤い傘を持って空を見上げてた。


ある老人がアタシに言った。


「お前…何、やってんだ?」


「…捨てられた」


「そうか…で、いつまで空ばっか見てんだ?」


「さぁ?」


「…俺ん家で…暮らすか?」


「いいの?」


その人は、頷いた。
大きな手でアタシの頭を撫でた。


「名前は?」


「杉浦しか…分かんない」


「じゃ…真希ってのは?」


「うん!いいね」


アタシと真垣組、真垣竜一との出会いだった…


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