ホストVSアタシ
美人なお姉さんは、アタシを睨みつけた。


「夜っくん…なんでよぉ…」


お姉さんは、泣きながら夜斗にすがりついた。


なんだか…胸が張り裂けそうだよ。ずきずきとする胸。


「おい…」


「夜斗の馬鹿野郎!」


「は?」


「やっぱ女が、いたか!しかも遊びか、コノヤロー!最低だなっ」


「…いいか。よく聞けよ」


アタシは今、夜斗に手で口を押さえられた。


「俺はホストだ。どんな客でも喜ばすのが基本だ。それがホストっていう仕事なんだよ」


…じゃ、アタシもお客様か。


「…立ち話もなんだし、私の店にきてよ。それから、話したい」


「…ああ。真希、行くぞ」


「…ん」


アタシは、夜斗に腕を引っ張られながらついていった。


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