【短編】Love through all eternity
二つの体温、重なる吐息
* *
物の配置も飾られた写真も、5ヶ月前とまったく同じ、そのままで……
「なん、で……?」
そっと写真立てを手に取れば、笑顔を浮かべる私と冬威がいて。
……胸の奥深くに仕舞い込んだ感情を揺さぶってくる。
昔も今も、何一つ変わらないらしいその感情に、一生懸命蓋をしたあの日が鮮明に蘇り出す――…
「写真?なんでって……、別に今でも俺達の関係に変わりはねーだろ?」
「……変わった、よ?
私と冬威は、5ヶ月前に……別れたんだもん」
「陽菜が一方的にそうしただけじゃん。……俺からの連絡、ずっと無視してるし?」
フローリングの床に対峙して座り込む二人の距離は、ヒザが触れ合うほどに近くて。
ジッと見つめてくる冬威の視線から、一瞬も逃れられなくなる。