【短編】Love through all eternity
マンションの冬威の部屋の前に着くなり、慌ただしくチャイムを鳴らして、
「冬威……!!」
「…ッ、陽菜!?どうした?
変なヤツでもいた?」
ドアを開けて現れた冬威に、勢いよく抱き着いた。
大好きで、好きすぎて……
自分が自分じゃなくなるくらいに、……大好きな人。
私を抱き締めながら、心配そうに声を掛けてくれる冬威が愛しくて……
「冬威の彼女に戻りたい――…」
「……それ、マジで?」
答える変わりに、頷く変わりに……冬威の背中にまわした腕に力を込めたら。
「絶対、離してやんねーから。
……覚悟しろよ?」
「ん。もう出来てる」
「じゃあ、おかえりってことで……部屋、入って?」
招き入れられた部屋は、冬威の香りがして包み込まれてるようで……安心出来て。
でもドキドキもする、大好きな人の部屋だと実感した。