【短編】Love through all eternity




「……ッ、」




開いた携帯には、一通のメール。


それを見た私の表情が、みるみる強張っていき……




「陽菜、どうしたの?」


「…………」


「……誰から?」




そんな私に気付いた星野サンは気遣いながらも、ヒョイッと背後から携帯の画面を覗き込んできて……


私は拒否する隙も無いうちに、
メールを読まれてしまっていた。




「冬威、って……例の元カレ。
……だよね?」




コクンと頷き返しながらも、徐々に動悸が激しくなっていって……


ギュウッと胸の前で、両手で携帯を握り締めてしまう。


忘れたいのに、別れてから5ヶ月たった今でも、冬威は連絡を絶やさず寄越してきていた。


そのすべてが、
―――『会いたい』の一言だけ。



< 3 / 23 >

この作品をシェア

pagetop