【短編】Love through all eternity
* *
「冬威の……マンション?」
「ん。……入って」
連れて来られたのは、別れるまでは普通に通っていた冬威のマンションの玄関前で……
「え?え?私、冬威の部屋には、上がれないよ!?」
「……連れて来たのは俺だけど、手首だって振りほどけば簡単に離せるくらいにしか握ってなかったし?
ココに来たのは、お前の意思もあるだろ。
イヤなら、……無理強いはしない。上がるか上がらないかは、陽菜が決めて?」
冬威の言う通り……
手首だって、強く掴まれていたわけじゃない。
振りほどこうと思えば振りほどけたのに、なんで私はノコノコ着いてきてしまったんだろう?