初恋
私は声をかけたけど無視された。



海村は自分の席でプリントを広げている。



私は半分だけやろうと思い



机に広げられているプリントの山を半分ずつ取ろうとした。



「ここでやれば?」



海村はそういって私の前にホッチキスを出してきた。



「う、うん。」



私は海村の前に座った。



二人で黙々と作業をしてく。



「なぁ…」



だいたい半分くらいが終わったところで



海村が口を開いた。



「いつもこんなの一人でやってたの?」



「え!う、うん。」




「ふーん…」



え…それだけ?



もっと何か言ってよ~。



もっと話したいのに。



「早くやろうぜ?部活行きたい」



手が止まっている私を見て海村が言った。
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