十人十色
掛け時計が音を奏でて
私を過去から引き戻した。

時計は6時を指していた。

「いけない。ぼーっとしてた。休憩終わっちゃう。」

私はあわててコーヒーを飲み干し
レジに向かった。

お金を払いながら
さっきまで座っていた席に置かれている
コーヒーカップを見つめた。

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