不良×依存症

「…どういう関係なんですか?それだけ教えてください」


「………別に。あんたに関係ないんじゃないの」


一刻もはやく、この場から去りたかった。


こいつの口から、過去の話がでるのを恐れて……。



「……彼氏、ですか」


陸の顔が引きつっていくのがわかる。


「はあ?」


「違いますよね!じゃあ、一方的に好きとか…」

「あんた、何なわけ?」


捺来は直感した。


コイツは央に恋をしている、と…。



「弥生さん…、野球してないんですか」


「……あんなバカらしいこと…もうせえへんわ」


「俺、ずっと弥生さんに憧れてたんです!お願いです。もう一度野球やりませんか!?」



「……するわけないやん。」


捺来は、呆れたように…荒れ狂ったように笑う。


「今更、どこの高校が俺をとってくれるんや?お前、その保証あるか?」


「別に高校で野球部に入らなくても、できますよね!?」



なぜ、コイツはこんなにも俺に野球をさせたいのだろうか。


過去の償いとでも、思っているのだろうか。


当時、幼かったアイツ…。


アイツは、責任を感じているのだろうか。



なぜ、今頃………。