不良×依存症

想い、愛




* *


「わっ、何この子」



今日は、学校の終業式。


いつもより、軽い足取りで家に帰った。


だけど。



今、玄関に迎えにきている子は明らかにあたしの家族ではない。



「わっ、ドロボウやー!」


推定小学校4~5年生くらいかと思われる男の子があたしを指しては、目を輝かせる。


なっ、何この子!


「あたしは泥棒なんかじゃないよ!ここの家の人なの!」


小学生に向かって、ついムキになってしまうあたし。


そんなあたしって、精神年齢低いのかな。


しかし、この子よーく見ると、瞳がアメリカ人並みに青い。


何だろう…。


外人さん?



「父さんー!ドロボウきたでー!」


そう叫んでは、小学生は家の奥へと入っていった。


……まってよ。


え、何?


ここ、あたしの家よね?


一回、外に出て、表札を確認するが、【工藤】だ。


……じゃあ、あの子、一体何者…?

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