不良×依存症
「変装はしてくださいね!」
蓮兄が言った。
「あ、は、はい」
桜庭海斗は、先程とったヅラとメガネを装着。
あ、そうか。
「蓮兄、雪さんがいるからでしょ?」
「アイツにバレたら、俺人生終わるんだよ」
蓮兄の真剣な顔があたしの笑いをさそう。
「あ、あの」
変装した桜庭海斗が、あたしに問いかける。
「弟が最近、おかしいの気付いてますか。」
「え?」
なっちゃんが、おかしい?
おかしいといえば、いつもおかしいけど。
「さぁ。最近会ってないので」
「あ、そうですか」
「なっちゃんどうしたんですか!?」
聞かずにはいられなかった。
桜庭海斗は、何かを考えているようだった。
「大人っぽくなった…というか」
…まぁ、なっちゃん、外見は大人びているからね。