不良×依存症
「俺は西高やから、東の制服は嫌な程見てる。間違いない」
……西高。
そこは東高の向かい側にある普通の高校。
東高の姉妹校だったりもする。
…まさか。
桜庭海斗の弟があたしの学校の向かいにある西高に通っていただなんて!
「……東高か。他に特徴あった?」
弥生捺来が、空を仰いで考え始める。
「あぁ…、ネクタイが赤だったような気ぃする」
「赤…。央、それってどうなの?」
蓮兄があたしを見る。
それってどうなの…ってどう答えればいいの?
「今は赤は…3年だよ。青があたし達2年で、緑が1年」
この色指定は、年々持ち上がりだから、3年間ずっと同じネクタイの色なのだ。
「へぇ…。東なんだ」
意外にも口を挟んだのは、あの桜庭海斗。
あたしを見ては、感心している。
「…そうなんです!!勉強、超得意なんです!!」
「へぇ、頭良いんだね」
桜庭海斗がキラースマイルを浮かべた。
キャー!!