不良×依存症
「え、転入生!?先生、このクラスっすか?」
陸がそう言うと、先生は眉間にシワを寄せ、そのまま陸の頭に黒板消しをカツーン!
「いってー!」
陸が頭をおさえる。
「何回も同じこと言わすな!高橋さん、工藤の前に座って」
先生はそういって、あたしを指す。
どうやら、転入生にあたしを工藤と教えているのだろう。
「はい」
高橋さんと呼ばれた人が頷き、あたしの前の席へと座る。
てか…。すっげー美人。
え、何、ニューハーフ?
あ、間違えた。
ハーフの人みたい。
「よろしく、あたし工藤央っていうんだ」
「あ…っ、高橋アミです」
「へー、ハーフ?」
「あ、クォーターです」
クォーターか…。
「そっかー」
あたしはまた先生に怒られそうだったので、アミちゃんを前へ向かした。
「ねぇ…。陸、超美人じゃない?」
あたしは陸に小声でそう囁いた。
「そうかぁ?」
意外にも陸は首を傾げ、顔を歪めた。