不良×依存症
ガラッ
その時、ドアが開いた。
「央ー、ごめん!遅くなった!」
陸だ…。
その瞬間、高橋さんの顔が真っ赤に染まる。
…それは、夕日のせい?
いや、違う。
陸は高橋さんを見ると、笑顔が消えた。
「あ…」
「安西くん!こ、こここれっ…」
高橋さんが陸に手紙を渡した。
「…うざいかもしれないけど、読んでください」
半ば強引的に押し付けられた手紙はグシャグシャだった。
「で、ではっ!」
高橋さんは鞄を持ち、そのまま教室から去っていった。
「な、何だ…?」
陸は手紙を見ながら首を傾げる。
「読んでみたら?」
「いいよ、面倒」
陸は無愛想にそう言うと、手紙を鞄に突っ込んだ。
「何で。女の子から手紙貰うなんてそうそうないでしょ」
「女なら誰でも良いってわけじゃねぇし。」
陸の表情が怖い。
そう感じた。