不良×依存症
「……何を仕込んだ」
なっちゃんがペットボトルを凝視する。
「な、なーんにも!ね?陸!」
「お、おう!」
あたしと陸の様子をなっちゃんは睨んだ。
「バレバレなんだよ!」
なっちゃんが開いているあたしの鞄にペットボトルを突っ込んだ。
「あー、ばれたぁ!」
「さすがやー、弥生さんやー!」
あたしと陸はパチパチと拍手した。
「バカにしとんのか…」
なっちゃんの目が怖い…。
怖い、怖いっす!
「あ、弥生さん。弥生さんってプロ行くんすか?」
急に真面目な話になった。
「行かへんよ」
「何でですか…?球団から指名あったんでしょ?」
「えっ!」
マジで!?
プロの人から、おいでおいでーされてんの!?
確か、契約金って一億とかだったよね?
「なっちゃん、一億蹴るの!?」
「お前は、全部金やなぁ!」
なっちゃんに突っ込まれる。