不良×依存症
* *
「……なっちゃん」
来てしまった。
放課後、あたしが来た場所はスポーツクラブ。
いや。
もう放課後というより、夜…。
もう20時は回ったであろう。
「お前…こんな時間に一人で…」
なっちゃんが駆け寄る。
なっちゃんは最近、物凄く焼けている。
前まで、日焼け止めどーのこーのうるさかったくせに、今はそんなことないようだ。
なっちゃんも変わっていく。
「……なっちゃん、怖いの…ッ!」
「そ、そりゃあ。もう9時前だしな」
「違う、そうじゃない!」
夜だから怖いんじゃないよ!
そこまで子どもじゃないもん…。
「孤独になる…」
「は?」
涙が堪えきれず、うわーんと泣いてしまった。
まるで、小さな子どものように。
「おい…ッ!」
あたしは涙を見せたくないばかりに、なっちゃんに思いきり抱きついた。