不良×依存症
「え、まじで?」
じゃあ、答えはもう決まってるんですけど。
「俺にそんな権利ないねん。それが義務になんのやったら、付き合う」
あたしと付き合う権利はない…?
別に、恋愛に権利とか義務とかそんなの関係ないと思うけど。
「それでもやだ!付き合う!」
「えー…」
陸が唇を尖らして、まるで園児のひねくれた顔だ。
「ん…」
なっちゃんが小さく頷いてくれた。
「やったー!じゃあ、あしたなっちゃん家行く!」
「えー!?」
陸があたしの言葉に叫んだ。
「お前…!兄貴目当てだろ!」
「チッ」
くそう…。
バレたか!
バカなくせに、鋭いんだから!
「央が弥生さんの彼女になったから、俺、弥生さんの愛人になる!」
「おー、こいやー!」
「どっからでもかかってこいやー!」
あたしと陸の会話になっちゃんが呆れ顔を見せた。
「俺にまで変な趣味ふっかけんなや」
なっちゃんがそういって静かに笑った。