不良×依存症


「じゃあ、学年、名前だけでも教えて頂けないでしょうか」


……覚えられるかな。


「えと、3年生の…」


あら、なっちゃんと同じ学年。


これぞ、もってこいじゃん!


「弥生捺来です」






………ほよよ?


あたしは首をかしげた。


「やよい、な、つきですか」


……お、お母さん?


身体中が驚きで、振るえまくる。



「弥生…捺来なら、すぐ隣にいますよ…」


あたしはそういってなっちゃんを指した。



「捺来……!?」


おばちゃんがなっちゃんを見て、声を震わした。



「へ?」

なっちゃんは、あたしたちを見ると一瞬にして笑顔が消え去った。


顔がみるみるうちに、歪んでいく。


「……何でお前がここにいんだよ…」


「ずっと会いたかったの」


おばちゃんがなっちゃんに近付く。


ここで、まさかの感動の再会がおきちゃうだなんて…。



涙が出そうになる。


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