不良×依存症
「あ、青山さん次降りるみたいだよ」
青山さんは立ち上がり、ドアの前へと立つ。
だからあたし達3人も青山さんへと少しずつ近付こうとした。
……近付こうと、した
………あら?
前に進めない。
あたしは後ろから誰かに引っ張られてるような感覚を覚えた。
そーっと後ろを見ると。
「は!?」
誰がこんなミスを犯した…?
あぁ、あたしだ。
何と、ドアにあたしのYシャツが見事に挟まっているのだ。
「なっちゃん…」
あたしは涙を浮かべ、半泣き状態でなっちゃんの腕を掴んだ。
「何」
「シャツが…見事に挟まってます…」
周りに気付かれないよう、あたしは挟まる部分を無理矢理隠す。
こんな間抜けな事、赤っ恥よ。
「あらー」
健があたしの後ろにまわり、光景を口をおさえながら見ていた。
「……お前、本当に東の人間か」
そうですよ。
でも今だけ、東の制服着ている自分が辛い…。