不良×依存症
だけど、なっちゃんの態度はあまりにも酷かった。
「何しに来たんだよ!」
なっちゃんはおばちゃんの腕を冷たく振り払った。
………え?
お母さんじゃないの…?
「また金か!もう俺らとは他人やん!」
「海斗は推定年収5000万。……あなたは来年プロ入り、つまり1億が入る…。あなた達は何も不自由ないじゃない!」
「はあ!?」
こ、このおばちゃん、いきなり何を言ってんの。
「……央」
陸があたしの耳元でそう囁いて、引っ張った。
「何よ!」
「ここは、今俺らは離れた方がいい…。」
そ、そっか。
陸の言葉で、自分に反省した。
「もう決着つけたやんなぁ!俺ら捨てたん、誰や!もともと親父の遺産目当てで結婚したくせに!」
おばちゃんが黙った。
「自分らが金なかったら、俺らに借りるんか!誰が貸すか!」
「なっちゃん!」
なっちゃん、いくらなんでも酷すぎるよ!
「なっちゃんに会いたがってわざわざここまで来てるのに…そんな言い方ないじゃん!」