不良×依存症
そうあたしに教えてくれたなっちゃん。
おぉ、ブーケ!
「とるー!」
「うわっ、汚ね!ちゃんと食って喋ろや!」
なっちゃんのゲンコツがまたまたお見舞いされた。
「いたーい!」
「投げるよー!5、4…」
雪さんがカウントダウンしはじめた。
やだやだやだ!
あたしがブーケとるの!
あたしはフォークとナイフをなっちゃんに投げつけ、雪さんたちのもとへと走った。
「…3、2、1…」
雪さんがブーケを投げた。
みんな手を伸ばす。
みんな独身で、必死なんだな…。
そして、ブーケが…。
ボスッ。
「ふお…ッ」
足がよろめいた。
あたしは落ちてきたブーケを見事にキャッチしたみたいだ。
みんなが後ろを振り向き、あたしを見る。
……いや。
見る…というより、睨むという表現の方が近いかもしれないな。
なんであんな若造が奪うのよ!
まだあの子若いじゃない!
そんな感じの視線がくる。