不良×依存症
「そういえば蓮兄、15年前あのハゲとどーのこーの言ってたよね?」
「…昔の話だよ、もう忘れた」
…明らかに何かあるよ、蓮兄。
いいや。
あとで雪さん使って聞き出そう。
「ところでなっちゃん、生きてるかなあ?」
もうずっと気絶しているなっちゃんの顔をあたしはマジマジと睨んだ。
「死んではないだろ…ただ…」
「ただ?」
あたしは首を傾げた。
「…捺来くんは、暴走族育ちだな。…多分」
……暴走族。
「ええっ!?」
「背中に大きな火傷の痕がある。多分抜ける際に付けられたんだろう」
……う、嘘ぉ。
茶色の髪に、まばらに染まる黒のメッシュ。
ピアスはないが、目つきや態度であたしは彼を不良呼ばわりしていた。
……まさか、本格的な不良だったとは…ッ。
…でも。
「蓮兄、なぜその火傷が暴走族だったって分かったわけ?」
「…腕に根性焼きがある。そして柏木と面識があるって事は…と思って。」
ええ…。
本当にマジで不良じゃない。
でも。
「蓮兄、なっちゃんの身体見すぎじゃない?」