不良×依存症
なっちゃんはあたしを完全無視。
欠伸をひとつしながら、空を仰ぐなっちゃん。
「…なっちゃん?」
蓮兄が眉間にシワをよせながら、首を傾げた。
「ていうかね!なっちゃん!いくらあたしが好きだからってあたしの周りを荒らさないでくれる!?」
「あ、柏木ー?ああ、あいつはもう人生ないね。」
「へー、そうなりますよね」
なっちゃんと蓮兄はあたしを完全無視して、会話を続ける。
……なんでよ。
あたしは拳を作り上げ、ワナワナと震わした。
「もー!なっちゃん!蓮兄!」
「だから何って」
蓮兄が不機嫌な顔丸出しであたしを睨む。
その顔にあたしの心臓がドクンと大きく脈を打ち、身体が固まる。
「もういいもん!何でもない」
「何だそれ」
蓮兄は顔を歪め、不機嫌な顔を絶やす事はなかった。
「…こんな捻くれた性格だから、結婚できないんだよ」
いくらあの雪さんだって、こんな性格悪い男、貰う筈がないじゃん。
「は、結婚?」
珍しくなっちゃんがあたしを見ては、首を傾げた。