正直な体/短編
「でした?過去形?」
心臓がハチャメチャしてて、頭が爆発しそう。
「今は違うの?」
なんで冷静?!
「や、あの。学校もかわるから、諦めようと……」
「なんで諦めんの?」
あ、れ?
なんか先輩怒ってる?
先輩、あたしの目を見てた。
そらしちゃいけない気がして、あたしは、それでも合わせてるのが恥ずかしくて、ギュッと目を閉じた。
その瞬間、肩を両手で支えられて、ゆっくり目をあけると、唇が重なった。
え、え――――??!!!!
いまだに状況が把握できなくて、視野も定まらなくて、息ができない。